ケリングとボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)は12月12日(現地時間)、マチュー・ブレイジーの後任としてルイーズ・トロッターを新クリエイティブ・ディレクターに任命することを発表した。サラ・バートンがアレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)から去った今、トロッターはケリングブランドで指揮を執る唯一の女性デザイナーとなる。
ボッテガ・ヴェネタ最高経営責任者(CEO)のバルトロメオ・ロンゴーネは、「卓越したデザインと崇高なクラフツマンシップを完璧に融合させる彼女の美学、そして文化的な擁護に対するコミットメントは、私たちのブランドビジョンとこよなく一致してしています」とコメント。「彼女の洗練された視点を通じて、ボッテガ・ヴェネタはそのヘリテージを礼賛しつつ、現代的な結びつきを維持し続けるでしょう」と続けた。
ブランド開発を担うデピュティCEOのフランチェスカ・ベレッティーニは、「ルイーズは豊富な経験と新しい視点を、ボッテガ・ヴェネタの大胆な創造性と比類のない卓越性の伝統にもたらします。彼女は、ロンゴーネとボッテガ・ヴェネタのチームとともに、マチュー・ブレイジーが始めた素晴らしい旅を引き継ぐのに理想的なクリエイティブタレントです」と述べている。
トロッターは、2023年2月からクリエイティブディレクターを務めていたフランスのブランド、カルヴェン(CARVEN)からの移籍。それ以前の2018年10月から2023年1月までは、ジョゼフ(JOSEPH)での9年間の任期を経て、ラコステ(LACOSTE)を率いた経験を持つ。
カルヴェンでの3シーズン、トロッターは中国のICCFグループが所有するメゾンに新しいエネルギーを注入することに成功。ファッションコンサルタントのジュリー・ギルハートは、トロッターのカルヴェンでのデビューショーの後、「洗練されていてシック、それでいてウェアラブル。これは店舗でも売れるアイテムとなるでしょう」と高く評価していた。
ブレイジーは2020年にデザイン・ディレクターとしてボッテガ・ヴェネタに入社。ダニエル・リーの突然の退任に伴い、2021年11月にクリエイティブ・ディレクターに就任した。ブレイジーのもと、ボッテガ・ヴェネタはさらなる成長を遂げ、ラグジュアリー不況にも特に強いことを証明。ケリングのブランドのなかでトップの業績を上げてきた。
ロンゴーネはそのブレイジーに対し、「ブランドにデザイアビリティ、エモーショナルな共感、そして知的アイデンティティを注入する上で素晴らしいパートナーであったマチューに深い感謝の意を表します」と謝辞を述べている。
「このメゾンが持つ芸術性と革新の歴史は非常に刺激的です。その素晴らしいビジョンを未来へと引き継ぎ、さらに発展させる一助となれることを、とても楽しみにしています」とトロッター。彼女は2025年1月末より、正式にクリエイティブ・ディレクターとしての活動を開始する予定だ。
Text: Laure Guilbault Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUEBUSINESS.COM
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